現在フィンテックサービスや
仮想通貨で注目を集めている
ブロックチェーン技術


その革新的な技術は
金融業界だけでなく、


その他の様々な業界でも
どのような変革が起きるか
日々注目を集めています。


それは音楽業界においても
例外ではありません。


ブロックチェーンはどのような
可能性を秘めているのでしょうか。


そもそもブロックチェーンとは?

ものすごく簡単に言えば
全ユーザーで分散して管理する台帳」です。


銀行の管理体制を例にしてみます。


銀行ではお金の預貯金や
貸し借りを行っており、
そのお金の動きを全て
台帳に記帳していきます。


今までの管理体制はこの銀行のように
一ヶ所が管理しているものです。


台帳は管理者である銀行しか
見ることが出来ませんし、
黙っていれば改ざんしても
バレることはありません。


盗難や火事等で銀行が燃えてしまえば、
同時に台帳が失われるリスクもあります。


一方ブロックチェーンはこの台帳を
ユーザーが分散して管理していく方法です。


参加している全ユーザーが
履歴を見ることが出来ますし、


一人が記録を改ざんしても他の誰かが
それを見つけることができるので
履歴の改ざんも難しいのが特徴。


また取引履歴も同時に
分散して管理されるため、
一ヶ所が盗難や故障のリスクに遭っても


全体の一部が失われただけ
ということになり、管理コストやリスクが
今までよりずっと低くなります。


この分散型の管理技術は
様々な業界で注目されており、
音楽業界では特に


「著作権の管理」



において活用できるのではないかと
言われています。

 

 

現在の音楽業界と著作権

楽曲を作るにあたって
作詞・作曲者に著作権が発生します。


著作者は権利を持つ楽曲が
いつ・どこで・どれくらい
使用されたかによって
対価を受け取ることができ、


同時にこの対価を実演家や
レコード製作者やその他多岐にわたる
関係者に分配しなければなりません。


劇場やテレビ以外にも
インターネットを含め
世界中様々な場所で使われる楽曲を、


著作者が管理するのは非常に
莫大な労力とコストがかかります。


とにかく管理や手続きが煩雑なため、
現在は著作権に携わる管理は
日本音楽著作権協会(JASRAC)
委託するというのが主流です。


ここに委託すると楽曲の使用料や
使用回数等の裁量は
この管理団体が持つようになります。


つまり著作者の楽曲であっても
自身の裁量で自由に配布や
使用ができなくなるのです。


そもそも他にも音楽の管理団体は
いくつか出てきていますが、


実績とシェアが圧倒的なために
日本の数百万ある楽曲は
ほぼJASRAC一ヶ所に
委託せざるを得ない状態です。


そのため莫大なコストが
本来の対価より引かれて
著者者に支払われます。


またJASRACの件もそうですが、
現在の音楽業界は


楽曲を売ろうとするなら出版社や
レコード会社といった仲介業者に
依存しなければいけない
構造となっています。


どうしても流通やメディアへ
露出されるには仲介業者が
必要ですから仕方ないのですが、
そこで多額の仲介料が引かれています。


また仲介すればするだけ
煩雑な契約も増えますし、
楽曲を世に出して買われるまでに
時間がかかります。


自分の楽曲が誰に使われたか
というのも仲介業者無しでは分かりません。


他にもアマチュアの楽曲が
増えてきた昨今、


管理団体へ登録せずに
自身で著作権を管理している人も
同時に増えてきています。


しかし登録されていない曲を
使用する際には、
その管理者に都度申請して
使用料を払わなければいけません。


これがまた申請手続きが煩雑なため、
使用者が面倒だと感じてしまい
やはり管理団体に登録されている
楽曲しか使用しない、


あるいは無断で使用する
というケースも増えています。


無断使用・ダウンロード
インターネットが発展してからは特に
問題視されている課題です。


これにより著作者だけでなく
アーティストやレコード会社等様々な部分で
多大な損害が出ています。


 

音楽ビジネスはどう変革していくのか

ブロックチェーンが著作権分野で
注目を浴びているのは、


楽曲の著作権に携わる部分が
より明確に分かりやすくなること、
手続きや契約と言った煩雑な部分の
簡略化が期待されているからです。


使用履歴が残るという特性により、
誰が・いつ・どこで楽曲を
使用したかといった履歴が
ブロックチェーン上に記録されます。


今までは誰が楽曲を行使しているか
誰に楽曲が売買されているかが
分かりにくい状態でした。


しかしこれによりこれらの情報が
低コストで、リアルタイムに、
それも著作者自らが確認
できるようになるのです。


それも、今までよりずっと公正で
透明性の高い情報です。


他にも、履歴照明の中に
楽曲に対する裁量を記録しておけば
利用者側も使用する際のルールを
把握しやすくなりますし、


使用履歴が残ることから
無断使用や裁量を超えて
使用することも不可能となります。


また権利の管理だけでなく、
ブロックチェーン技術の応用として
自動で金銭のやりとりを
することが可能になります。


あらかじめ権利者の裁量で
一曲ごとに使用あるいは
売れた場合の分配比率を
設定しておけば、


徴収された代金から自動で権利者へ
それぞれ対価が支払われます。


人の手を介さずに全て
プログラム上で行われることで、
既存のシステムより自由に、
正確かつ公平なものとなります。


ここに煩雑な手続きや
契約等が挟まれること無く、
その分だけ仲介手数料の
削減が可能となります。


更に楽曲が買われた、
あるいは使用されたその瞬間に
権利者へお金が入る仕組みとなるのです。


利用する側からしても、
無駄に仲介業者を挟むことなく
低コストで使用できる、


申請の煩雑な手続きが
不要と言ったメリットもあります。

 

 

ブロックチェーンによる技術革新

このブロックチェーンを
利用したサービスは、
海外の音楽業界で既に
展開され始めています。


既存のシステムでは莫大な労力と
コストがかかる著作権の管理運営を、
アーティスト自らが管理していく時代は
すぐそこまで来ているのです。


この技術はプロだけではなく、
インディーズや趣味で楽曲を作る
アマチュアの人達にも
活用されていくものです。


特に、管理団体に委託せず
個人で管理したいという場合には
ブロックチェーンによる管理は
恩恵が大きいものとなります。


音楽業界の在り方について
問題点が多く言われている昨今、
よりよい在り方へと変わっていくためには
革新が必要不可欠。


ブロックチェーンによる技術革新は、
他にも様々な点で期待できるかと思います。