2018年度の税制改正によって、IoT投資減税というものが創設されました。
この税制は具体的にどのような内容でしょうか?IoT投資減税について、詳しくみてみましょう。

IoT投資減税とは?


IoT投資減税と呼ばれる制度は、経済産業省では「IoT投資の抜本強化(コネクテッド・インダストリーズ税制の創設)」という名称になっています。
対象となるのは所得税と法人税、法人住民税、事業税で、一定のサイバーセキュリティ対策が講じられたデータ連携・利活用により生産性を向上させる取組について、それに必要となるシステムやセンサー、ロボット等の導入に対して減税するというものです。

この減税を適用する場合、事業者は当該の取組内容に関しての事業計画を作成して、その内容を主務大臣が認定する必要があります。
認定されれば、その計画に含まれる設備に対しては2020年度まで税制措置が適用されます。

計画認定の要件としては、データ面では社外データおよび、過去に例がないデータを社内データと連携、又は企業の競争力における重要データをグループ企業もしくは事業所化で連携する必要があります。
セキュリティ面としては、必要なセキュリティ対策が講じられているとセキュリティの専門家が担保していなければいけません。

また、生産性向上目標もあり、投資年度から一定期間のうちに労働生産性が年平均伸率2%以上、かつ投資利益率が年平均15%以上を達成する見込みがあること、となっています。

こうした要件を満たして申請し、認可された場合は、ソフトウェアや器具備品、機械装置といった設備への投資について、特別償却30%もしくは税額控除3%が措置されます。

ただし、計画の認定に加えて平均給与等の支給額が前年度から3%以上増えている場合は、税額控除が5%となります。

IoT投資減税が適用される例は?


それでは、どのような場合にIoT投資減税が適用されることが想定されているでしょうか?いくつかの例を挙げながら考えてみましょう。
向上において、各生産ラインの設備をネットワークにつなげ、受注データと製造データを連携して分析していき、生産効率を最適化することで多くの種類の少量生産を実現できるようになった場合などが想定されます。

この場合、顧客からの注文データが入力されることでネットワークに接続されているそれぞれの生産ラインが、製品に必要な組み立て方法、および作業工程を識別して、自動的に生産を最適化してくれます。
少量発注であっても短時間のうちに、低コストでの生産が可能となることで、生産性が向上します。

また、リサイクル業においては産業廃棄物の選別作業で危険物が混入していた場合に労働災害が発生しやすく、また、作業には正確な分別のための経験が必要なので、安全確保や人手不足への対応が課題となっています。
そこでカメラやセンサー等により廃棄物の素材や形状のデータを分析し、危険物を自動的に判別できるAI制御のロボットハンドを導入した場合を想定します。

そうすれば、作業員を危険な作業から解放することができ、必要な人員を減らすことができるので人手不足も解消されます。

さらに処理効率も上がることが考えられます。

また、AIは処理に関してのデータが蓄積していくにつれ、より速度と効率が上昇していくことになるでしょう。
IoT投資減税に伴うIoTの導入例としてはこういったものが考えられますが、IoTは他にも様々なケースにおいて活用されると期待できます。

活用の事例が増えると、他社でも同様に導入していこうと考えることも増えていき、結果としてIoT技術は広く普及していくこととなるでしょう。
減税が認められるように計画書を用意して、IoTの導入を前向きに考えてみましょう。