現在、時価総額ランキング第2位ともはやその地位を確立しているイーサリアムですが、過去に何度か価格を暴落させたことがあります。
過去に起こったイーサリアムの暴落とその原因について解説しますので、どんな仮想通貨も暴落する可能性はあるということを知っていただきたいと思います。
過去に起こったイーサリアムの暴落とその原因①THE DAO事件
THE DAO事件は、イーサリアム史上もっとも大規模なハッキング事件として知られています。
THE DAO事件は2016年6月に発生し、THE DAOというプロジェクトの脆弱性が狙われ、プラットフォームとして使用されていたイーサリアムがハッキングの被害に遭ったという事件です。
被害額は50億円以上にも上り、この事件の影響でいまだに“イーサリアムは危ない”というイメージを持っているユーザーもいるほどです。
つまりTHE DAO事件はイーサリアム暴落の原因になってしまっただけでなく、その後のハードフォークや一時的な信頼性の低下にも繋がってしまったのです。
イーサリアム自体に問題があったわけではありませんが、結果的にイーサリアムがハッキング被害にあったことによって、大きく暴落する原因となってしまいました。
THE DAO事件が発生した2016年6月17日から6月19日にかけて、イーサリアムは約62%価格を暴落させています。
過去に起こったイーサリアムの暴落とその原因②米証券取引委員会による規制
イーサリアムの暴落原因としてTHE DAO事件はあまりにも有名ですが、実はそれ以外にもイーサリアムには暴落した過去があります。
その1つが、米証券取引委員会(SEC)による規制です。
2018年5月に、米証券取引委員会がイーサリアムを“有価証券”扱いにするかもしれないという報道がされました。
イーサリアムがもし仮想通貨ではなく有価証券という扱いになると、証券法が適用され、これまでになかった規制が多くかかることになります。
この規制が始まる前にイーサリアムを売却しようというユーザーの動きが加速したことが、イーサリアム暴落の原因となっています。
このニュースが発表された翌日に、イーサリアムは前日から8%価格を下げています。
THE DAO事件ほどの暴落ではないものの、通常であれば考えられないほどの下落を見せたため、一時市場が混乱することとなりました。
過去に起こったイーサリアムの暴落とその原因③EOSの大量売却
先ほど紹介した、米証券取引委員会の規制が原因による暴落とほぼ同時期の2018年5月に、イーサリアムは別の理由で暴落しています。
それが“EOS”の大量売却です。
EOSとは分散型アプリケーションを作成することに特化しているプラットフォームのことです。
このEOSが、Bitfinexという取引所でイーサリアムを大量に売却していたことが明らかになりました。
大量にイーサリアムが売却されたことで、“早く売らないともっと損するかもしれない”と考えるユーザーが増加し、暴落の原因となってしまったのです。
イーサリアムのみならず、仮想通貨はこのような大量売買が行われた場合、価格を下げる傾向にあります。
イーサリアムはEOSの大量売却が報道された後、前日から約11%価格を暴落させています。
最初はこのイーサリアム暴落の原因がわからず市場はパニック状態だったのですが、世界経済などのニュースを報道している“TRUST NUDES”が原因を指摘し、明らかになりました。
まとめ
イーサリアムの過去の暴落とその原因を紹介してきました。
イーサリアムは取引量が多く、通常はそこまで大きな暴落を見せることはありません。
したがって、今回紹介したイーサリアムの暴落原因がもし別の仮想通貨で起きたことだとすれば、もっと大幅な暴落を引き起こしていたかもしれないということです
また、イーサリアムはもはや仮想通貨の代表格としての地位を確立していますが、今後大規模な暴落が起きないとは限りません。